臨床工学科 業務

VA管理

透析治療を行うためには、十分な血液を体外へ導く必要があるため、動脈と静脈をつなげた「シャント」と呼ばれる血管を使用します。このシャントを長く良い状態で保つため、定期的にPTA(経皮的血管形成術)を行い、血管の狭くなった部分をバルーンで拡張して血流を改善します。臨床工学技士は医師・看護師と連携し、安全で円滑な治療が行えるようサポートしています。また、治療計画の立案や使用物品の管理を行い、緊急時にも迅速に対応できる体制を整えています。

人工呼吸器

人工呼吸器は肺疾患や心不全など、何らかの原因で血液に酸素が取り込めない(呼吸不全)状態の患者様へ、ガス交換を改善すること、呼吸仕事量を減らすことを目的として使用されます。当院では、挿管用人工呼吸器、マスク用人工呼吸器(NPPV)、高流量鼻カニューレ酸素療法(ネーザルハイフロー)に対応しており、患者様に合わせた人工呼吸器を使用しております。装着後は1日2回(朝・夕)患者様の元へラウンドを行い、設定に変更はないか、実測値や患者様の状態に異常がないかを確認しています。また、安全に使用していただけるよう人工呼吸器のメンテナンス・管理等も行っています。

内視鏡業務

内視鏡業務は、2022年5月より臨床工学科の担当業務として開始しました。 上部・下部内視鏡、胆管内視鏡検査などの検査および処置において、看護師と連携しながら、医師が円滑に検査・処置を行えるようサポートしています。 また、患者さんをお待たせしないよう、次の検査準備を看護師と協力して効率的に進めています。さらに、内視鏡機器の始業・終業点検や洗浄業務も行い、安全で安心な検査環境の維持に努めています。

PTA

欠かせないシャントという特殊な血管を拡張・形成する手術の事です。患者様の中には、血管が細い方、血管内で血液が詰まりやすい方がいますが、そのような患者様に行う処置の一つで、血管の中にカテーテルバルーンを挿入し、血管が細いところでバルーンを膨らますことで血管を広げます。この手術を臨床工学士と看護師が補助しております。

高気圧酸素療法

大気よりも高い気圧環境に入り、高濃度の酸素を吸入することで、血液中に溶けている酸素(溶解型酸素)が増え、減圧症、末梢循環不全、損傷組織の創傷不全、感染症等に対して有効な治療です。臨床工学課は2023年1月よりこの治療を開始することとなり、多くの患者様の一助となれるよう努めてまいります。

機器管理業務器

医療機器管理では、輸液・シリンジポンプ、生体情報モニタ、除細動器、麻酔器、人工呼吸器などの管理・保守・メンテナンスを行っています。院内で清潔かつ安全に機器を使用できるよう整備を行い、緊急時の人工呼吸器の操作、点検にも対応しています。また、機器管理システムの導入を進め、より効率的で質の高い管理体制を目指しています。

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